晴朗なれど花粉多し

何日ごとに更新しようとかそういうのは別にないんだけれど、死んでないことがわかる程度にそこそこ書くことがあるように日々頑張っていきたいですね。

読書メーターで読書管理している。使い心地が非常にアレなのでブクログにしとけばよかったかなと思いつつ触っている。
日経ビジネスを読み始めたのは前回書いた通りだが、雑誌類は読書メーターの登録管理から漏れている。(おそらく自動登録機能がAmazonとか国内の書籍を管理している系のところからISBN参照で引っ張ってきているので、雑誌類が自動登録されていない)
「オリジナル本」という微妙なカテゴリで手作業で登録することによって他の人からも参照可能になるのだが、これをずっとやってくれている人がいて、こういう人が世の中回してるなと感心した。ものすごく助かっている。

花粉症がとてもつらい。例年すごいが、今年は特にすごい。鼻水が無限に出て顎まで滴る。仕事にならない。
生まれて初めて花粉症の薬飲んだんだけど、まあまあ効いていて助かる。高いが。

トライアングルストラテジーがラスボス前症候群化したので、とりあえず手を止めずに他のゲームを始める。

  • シンセティック・デイズ

ノベルゲー。ボイス無し。まだ触りしかやっていない。seabedも同じ感じで積んでるのでこれは積まないように頑張りたいですね。

 

  • Ria's Hook

いわゆる壺ゲー。壺もポゴもやっていないのになぜこれに手を出したのか。AD移動spaceジャンプなので手が攣りそう。これは絶対に諦めると思う。
あと成人向けのやつを少し。

トライアングルストラテジー三周目

ベネディクトルート。

 

今までやってきたルートの中で一番「は?」ってなった。

セレノア(プレイヤー)はエスフロストとの共闘路線は選んだが、ベネディクトに操られることを選んだわけではない。

それなのに進行上セレノアがベネディクトの言うことをほいほい聞いてEDまで突っ切らされてしまう。イラつく。

グスタドルフに内心(飛ぶことを選ばされただけか…)みたいに言われてたけどそれは見てるこっちも思った。ノゼリアの古い秩序をぶっ壊して領民の安寧を得ることは期待したが勝手に王にさせられてグリンブルクまで背負わされてしまう。コーデリアにやらせろ。ベネディクトも頑張ってるし悩んでるんですよアピールをところどころで差し込まれるが知ったことではない。勝手にやってろ。というか彼が一人で頑張っていい感じにやったのがフレデリカルートだったしそっちの印象はまったく悪くない。

「指導者になることを望まない人間こそが指導者として最も相応しい」という矛盾をベネディクトが承知して神輿にされて結果的に成功する流れなので、どうなのと思う。コスモ・バビロニアか?ザビーネが成功したような話なので気持ち悪さが抜けきれない。

あと中途半端に力こそが全てと言い切らないせいでローゼルの救済も半端だし。「気に入らない奴はぶん殴る!それが俺の目指すノゼリアだ!!」ぐらい言えばいいのに。

 

それ以外のキャラ立ては至って素晴らしいと思う。目先の状況に踊らされて自分の判断が誤っていたことに最期の瞬間に気付くクラルス、不利な状況で打って出た上に自分の信念を通そうとするエグスアム(実際にこの戦闘はこのゲームで数少ない「敵の方が不利」な戦闘だと一目でわかるのが素晴らしい。ラスト手前なのに上級兵が少ない)。兄としての側面を見せるグスタドルフ。ベネディクトも立ち振る舞いはともかくセリフのキレはここにきて増してる。あとフレデリカが離脱しないので最終的にセレノアが心から信ずるに足る相手になったのは彼女のような気がする。

 

ファンタジー戦記物として一種の王道を進み切ったフレデリカルートと、出血を強いながらも多数の幸福を選ぶ現実的な妥協を取ったロランルートに比べると、なんだったのこのルート?って感じ。

いわゆるカオスルートとして選んだけど結局主人公もまた誰かの言いなりだったという皮肉が成り立たないとは言わない。ただしそれは、「プレイヤーの選択で進む道が変わる」を売りにしたゲームでキャラクターが勝手に手を離れて落ち着くべき結末ではない。

 

システム面は今更言うこともないよね。あるけど。

3ルート全部やって思うんだけど、共通して終盤のマップの方が楽。序盤は戦力が整わないからとかじゃなく最初からレベル50フラットの三周目でもその印象が変わらないから本当にそうなんだと思う。

ジバンナを結構使った。「移動でTP回復」はコマンド選択するときに回復予定のTPをコマンドに反映させられていないのが非常に枷になっている。つまりTP4のときに移動して母なる大地の咆哮を撃とうとしたときに撃てないとか、「移動確定」のコマンドがないせいでTPが回復できていない。テストプレイしてて誰も疑問に思わなかったのこれ?

 

 

余談

女神転生4のロウルートが好き。君たちは神の武器です。ケガレを消してきてね。ケガレを消してきた君たちもまたケガレだね。じゃあね。

言ってることに筋道が通ってて好きなのと、君たちには消えてもらうという展開になった時に主人公が特にリアクションしないのが素晴らしい。ちょっと待ってくださいとも、それが本望ですとも言わない。ただ神の手によって消されるという厳然たる事実で終わりを迎える。そこからどう受け取るかはプレイヤーに委ねられているので、美しい終わり方だと思う。

経費で買った本

結局塩鉄とMHXXをやっている。いや、別に悪いことじゃないけど。

ジバンナが使おうと思えば使えるのレベルなので使っていく。キャラクター的なところで全体的にあまりこのキャラが好き!というのはない気がない中、コーデリアとこの子がかわいいと思う。声の感じが好きなのはヒューエットなんだけど。ターン回ってきたときの倦んだ感じの声とか、クリティカルのときの「取った!」が好き。割と真面目にこの声優さんうまいなと思ったのは久しぶりかもしれない。

 

ブレイヴ太刀が致命的に向いていないのでやめておくことにした。納刀攻撃が当たらないのと距離を取られたりエリチェンされたときのストレスが危うい。ブレイヴハンマーだと割り切っていけるのだが。

白疾風装備で雑に回避性能に頼りつつストライカー太刀をやるととても楽しい。狩技の選択肢があるのが素晴らしい。鏡花を積んでいるけどよく外すので抜いて円月にした方がいいかもしれない。

 

一日200ページ読む、というか月間6000ページ読む、という目標をここしばらくやっている。別に漫画でも小説でもカウントするのでそこまで難しくないのだが、kindleのセールを狙ったりしていてもそろそろ出費が苦しい。読む本の区別なく一緒くたにページの計上してもページ当たりの単価で考えると小説の比重を多くしようと考えるとかそういう面白みはあるが、やはり金はかかる。サブスクとか無料系があまり好みでないのもある。

なのでそろそろ会社にある本に手を出すことにした。経費で買った本。読みづらい感じのプログラミング言語系の技術書は避けて可能な限りマーケティングとかマネジメントとかなんか置いてある関係ない本などを読む。特に誰が読んでいるのかつまり買っている意味があるのかよくわからない日経ビジネスの雑誌などを読む。

ちなみに税金で買った本は一巻だけ読んだ。着せ恋も一巻だけ読んだ覚えがあるので、話題の漫画を最初だけ読む癖がある。よくない。

小閑期

トライアングルストラテジーをとりあえず二周したし、三年ぐらいやり続けていたモンスターハンターダブルクロスもイベクエと闘技以外全部終わりそうなくらいに果てが見えてきた。

その二つが「気が向いたときにやるゲーム」の仲間入りをしたので、次にやることを定めた方がいい。こういうとき、特に目標を定めずにぐだぐだしているとろくなことにならない。軽くてもいいので、何らかのゲームなりを崩しにかかるべきだ。

 

MHXX

ハンマーとニャンターとガンナーしかやっていなかったので、いい加減他の武器に手を出している。ブレイヴ太刀。

最小金冠狙いの天眼G4とか超特殊鎧裂で試し切りしているが、なんとなく強い気はする。わからん。

p2g以来のモンハンで、そのp2g時代が太刀の絶頂期らしくその後の弱い時代を経験してないのでまあこんなもんかなと思いながら振っている。基本ソロでしかやらないし。あとはブシ双とか片手とかスラアク辺りにでも手を出したいところ。

 

なぜか最近某所の小説書く系の人たちが盛り上がっているので、多少触発されないではないのだが、やはり熱量が足りない。私が書くときは我慢できなさからの噴出なので、ここ数年はそこまで至ってないということだな。

トライアングルストラテジー二周目

ロランルート。ただし一部ルート回収のために前回通った分岐は狙わないように。あと、真エンドの条件だけ見ておいて効率的に埋まるように。ストーリーとキャラに対してかなり印象が変わった。

 

ロランを差し出す→塩の密輸に加担する→正体を明かさない→ローゼル族を差し出すの順で選択していくとびっくりするくらい泥沼化していく。楽しい。だいたいフレデリカの主張と相反するので決議後に悲痛な声を出してくれる。かわいい。

「ウォルホート領民のことを考えてベストでなくベターの手を採る」のでどれが間違っているとは言えないのだけど、他の勢力がどんどん裏をかいてくる。エルフリックのお披露目も早いし、エスフロストの面倒さも見える。苦難にあえぐシーンだらけで、味方キャラの性格も探りやすい。一周目こっちやるべきだったな!

ロランの「俺たちは、堕ちていくばかりだ」は共通部分のセリフなんだけど、ロラン寄りの選択を取り続けるとこの発言の重みが全然違っている。

フレデリカルートは「可能な限り高潔であろうとし、実際にそれをやれてしまう」という流れだったので、一見「持たざる者のための選択」なんだけど「実はすごい実力主義で利己的」な選択を繰り返している。自己実現的ですよね。

ロランルートは「理想に殉じようとするけど、どれを選べばいいかわからなくなる」なので、王家を捨てて女神教の安寧に期待する=自分が全てを統括するのではなく、誰かの下で能力を発揮することを選択するのは結構わかる。

可能な限り犠牲が出ない選択肢を取ったつもりが犠牲が増え続ける・依って立つべき王国の実態が腐敗だった、なのでロランは苦境に立ちっぱなしもいいところである。

 

 

二周目にして気付いたけど(他人の)挿話にフレデリカベネディクトロランが出てこないのってまさか離脱時期があるからとかそういうことなのか。そのくらい管理しろよ...。というか挿話って体なんだから見るタイミングが前後するだけで離脱してないタイミングにこういうことがありましたよ、で成り立つはずなんだけど。

あと一周目で見れなかったサブイベも結構あるんだけど、グスタドルフが結構笑わせに来てる。フレデリカもオルレア殿に似てきたな...コーデリアも妹として親近感があるのかな?侮っていると寝首を掻かれるかもしれんなフハハじゃあベッド行こうか...。

おい待て。敵の大ボスに結構人間味がある描写をして好感度を上げておいて即座に下げに来るな。多分コーデリアこのゲームの女性キャラでトップクラスの人気だぞ。そこに手を出すな。

元から世継ぎの話はしてたんだけどさあ...。もうちょっと占領統治が安定してからとかさ...。

 

システム面の印象はさほど変わらず。

一周目は気にしてなかったんだけど、ステータスを見てみると敵ネームドの速度にとんでもないゲタが履かされていてちょっとうける。自軍と敵一般の標準速度は25前後で設定してあるんだけど、敵ネームドは45とかある。笑う。こっちのキャラが移動&攻撃をやって待機して次のターンが回ってくるまでに、向こうは移動待機→移動&攻撃とか平然としてくる。この場合加害範囲表示がなんの役にも立たなくなる。

ルーフーとか、ガンガン寄ってくるタイプのネームドが本当に怖くて放っておくと戦線が崩壊する。不達で止めてセレノアでディレイを入れて反対からアンナとトリッシュで追撃を稼いで殺す以外の手が基本的に取れなかった。

一周目で加入しなかったデシマルとコハクが入ったのでそこそこ使う。待ちメインだとデシマルは非常に使いやすい。特にHP4の移動力低下が地味ながら馬鹿にならない。あとSRPGって大体自軍が不利な位置から開始する、つまり低地から開始するから高さ5が強すぎる。

コハクはテクニカルなやつはめんどいなあと思ったけど普通に行動補助と割合ダメージだけで食っていける。という使い方をしているうちにステータスロールバックの強さがわかる。ダブルターンとかステルスとか寄らば撃つが無限に継続する。ひどい。

ルドルフはうん。遠隔ノックバックは唯一無二なんだけどな...。狩人キャラなんだから移動か速度があればな...。というか敵専用のノックバックウインドが一番欲しい。

コーデリアは待望のアイテムを使わない第二ヒーラーなので、そこそこ使う。回復の射程が長い+移動しなければTP補給のかみ合わせが強い。あと自然回復を振っておくだけで間に合うシーンは実は多い。

メディナはやはり強いは強いんだけど、ただ待ちをやるって観点だと前衛の枚数増やしたりとかしたほうがいい場面が多くて、何が何でも起用するという面は減った。

油壷撒いておいて炎上とか考えて買い占めたりしたんだけど、全然やらなかった。味方にもTPでオイル撒ける人が欲しかった。ていうかエリカ欲しかった。書いてて気づいたけど、時間停止で固めると無理やり燃やせたりはするのか。

ロラン王子弱いって言われてるけど全然そういうことがなくエース寄り。龍閃を一体相手でも遠慮なく撃つ勇気が大事。二段突きの消費低減も強い。二周目はブレスレットのステ補強とか無敵バリアでフォローしやすいのもある。ばねトラップは別にしてまともな機動力とノックバック技両立してるのは王子だけなので敵HPがインフレしてきてからはこの人がいないとやっていけない。

フラナガンとかコハクもそうなんだけど、このゲームにおける機動力が高いは進撃戦しやすいじゃなくて待ってる時のフレキシブルさが強いんだよね....。

 

2023/02/07 追記

このルートのラスボスはスヴァローグなんだけど、その前のボスであるグスタドルフに比べてステータス異常にほとんど耐性を持ってないのが面白い。死亡・魅了無効のみなので、暗闇・足止め・沈黙どころか怒りさえ効いてしまう。「本当はラスボスの器じゃないんだけどラスボスをやっている」のをシステム面で表現されているのが見えてこういうのは好き。

成人向け記事みたいなの

はてなブログって、成人向け記事書いていいんだろうか?

って思ったら個人営利目的でなければいいらしい。つまり、アフィリエイトを貼ったりしなければいいようだ。やったー。

当然書くなら書くで折りたたむぐらいはするのだが。

DLチャンネルの方で記事書いてそっちに誘導するのは怒られるのかな。書くかどうかはともかく。

一記事公開しておいてから言うのもなんだけど、たぶんゲームの話とかだけしかしないと思います。

トライアングルストラテジーを一周した

ので感想。

ひたすらフレデリカの言うことを聞いた。

 

アーマードコアを期待してデモンエクスマキナをプレイした」ときとかなり近い感覚を味わっている。

つまり、これはこれで悪いわけじゃないが、どうしても悪い部分を比較してしまう。

今回は「FFTを期待してトライアングルストラテジーをプレイした」のである。

 

・ストーリーとキャラと世界観

戦記物として見ると世界観の掘り下げがない。キャラものとして見るとキャラの掘り下げがない。

最後までやって結局よくわかんなかったのはノゼリアのサイズ感で、四国ぐらいのサイズあるかと思ってたらもしかして香川以下のサイズなんじゃないかこれ。そもそも戦記物として見ると行軍に何日かかってどれくらいの距離とか何々に何日かかったって描写がほとんどなくて、実はダイの大冒険並みの圧縮スケジュールとこじんまりした世界で事態が進行しているのだろうか。

そう思ったのは「プレイアブルじゃない」キャラの少なさで、エスフロスト軍めっちゃ層が薄いうえにその半分くらい結局身内軍閥じゃねえかとか王党派貴族何人いるんだよっていう話になってしまう。FFTのお前どこの誰だよ!?っていうのはやりすぎにしてももうちょっと脇を固めるネームドは必要なのでは。というかサブキャラを挿話で全部処理してるせいで薄く見える。そうなると根本的にノゼリアめっちゃ小さいのでもともと大して人間いない説が通りそう。ハイサンド寄りの分岐ばっかやってたのもあってさほどハイサンドの薄さは感じないんだけどな...。要人そこそこいるしソルスレイの部下も名前付きだったり名前ないとはいえ警備部の部下がいるのも七聖人はそれぞれ駐屯地と武力を保持してるっぽい背景を読み解きやすいし。医法院の秘密主義も描写されてるしそれがサブキャラの離反原因にもなってるから逆に言えば彼らはもともと全員ハイサンドの人間だし。

城下以外にウォルホート領民がどんくらいいるのかとかテリオール死んだあと領地どうなったかの情報が大してないのもなんとも言えない。

塩鉄とは言いつつ「塩と鉄の価値はまったく等価ではない」のは好きな組み立て方(生存に必須の食料とちょっと質と量のいい鉱産資源が釣り合わないのは誰にでもわかる)。なので、ロランは本編始まる前にはむしろエスフロスト寄りだったのもわかる。鉄を作るにはその他資源も多数必要だし、エスフロストはグリンブルクからの分家的立場であるとかハイサンドとグリンブルクは宗教解釈でも対立してるとかそのあたりの筋道の組み立て方は綺麗。塩に余裕があるのでハイサンドだけ実験に使いたい放題で科学力が突出してるのもよくできてる。

たまたま発破技術を開発できたドラガンが次のブレイクスルーを発見したので暗殺しておいてグリンブルクのせいだぞと言い始めるのは実に権謀術数渦巻き始めた感じがしていたのだけど、そのあとは思いの外王道的というか雑いというか。実質一点ものとはいえ指輪がついてただけでロラン本人と信じるグスタドルフ…そしてそれを伝え聞いたからにはグリンブルクとエスフロストの両面の欺瞞だと疑うべきなのに信じるハイサンド...。閉鎖的な世界なので王族の威光が強い(王族の証を捨てるとは思わない)のはわからんではないが、でも信じすぎだろう。

フレデリカルートエピローグの混迷の時代になってめっちゃ戦争しました、の雰囲気の部分こそが求めていたもののような気がしてならない。特にグスタドルフがルーフーとベネディクト従えてるところとか。

キャラクターについては全体的に掘り下げられないというより、関係性の構築がされていない。セレノアとフレデリカがお互いにどう思ってるかとか、キャラとキャラ同士の絡みが少ない。

ベネディクトが過去に生きてるとは言われたけど新しい関係を構築してるのが見えないので登場人物全員そう見えるんだよな...。そういう意味では状況への対応を強制されてるとは言えロランはさほど嫌いではないし、コーデリアも人気出るよなそりゃ。加入してないけど。

ロランは主張がふらふらしてる扱いされそうだけど、割と嫌いじゃない。塩湖のローゼル族見ておいて従属ルートなのかよ!とは言われそうだけど、逆に見てない人間がローゼルスケープゴートにする選択を取るほうが傲慢だろう。フレデリカルートやったからでもあるけど、むしろ選択を否定されて上にセレノアが自領民まで切り捨てる選択をしたせいで、そこでセレノアと対等な立場になれててよかったと思う。塩湖のカンセルとの戦闘前会話とか最後のエルフリックのところとか、あそこらへんで急にキャラ描写が濃くなった。そう考えると、最初から最後までみんなポジショントークしかしてないというか、立場からの発言をせざるを得なかったのか。

あともっと議論戦闘盛って欲しかったなあ。家畜に神はいない!レベルはともかく。一番好きなのはローゼルの村守るときのセレノアとテリオールの会話で、あそこはセレノアの後悔とかいろんなものが織り交ざった名演だと思う。

アンナとかに最初の分岐でハイサンド見たい、って推したら私も楽しみになってきました、って言ってくれたりするのは好き。

分岐と挿話加入キャラが必須加入キャラとしか絡まないのもどうかと思う。フラグ管理するの面倒なんだろうなって。おかげでエラドールの出演率が半端じゃないことになっている。

あとマクスウェルがサブイベで加入するのマジでビビったんだよね...。というかローゼルにお世話になってました設定ならそれこそローゼルの村守るとき救援に駆け付けましたでいいものを。一回目がジェロムで槍キャラだったのを二回目も槍キャラで対応できていい感じのエモさが出そうだったのに。

 

・UI

あのさあ!ページ送りくらいつけようよ!20年前のゲームじゃねえんだからさ!

手記とかの情報画面で文書のほうのページを左右キーで操作するからそこのキーは使えないのはわかる。じゃあLB/RBとかトリガーとかあるじゃん。右スティックでページ送りするゲームもあるよね。そもそも戦闘中アイテム画面だとX/Yでページ送りさせてますよね? ここに限らず、なんとしても横についてるボタンを操作に使わせないという意志を感じる。なんで?

あとアイテム購入のとき左右を少し入力するだけで雑に10ずつ増やすのもやばい。ストレスフル。なんで十の桁単位の増減キーとか作らなかったんですか?

戦闘中UIはさほど違和感はなかった。コマンドを選んだ時に最大ダメージが出る相手にフォーカスしてくれるのもいい。コマンド選択からキャンセル押した後確定押すと待機確定になるのはたまにミスったけど。

でも出撃配置で空きパネルを選択状態にできないのはどうなの...。空きパネルを選ぶと選択状態になって他と配置を入れ替えられるのが大体のSLGだと思うけどなんでユニット一覧を開く方にしたんだ。

切札ポイントはコマンド選択時に表示してくれてた方が使い忘れなくていいんじゃないかな。多分半分くらいのマップでああ使ってねえわって終わり際に気付いた。

スパロボみたいにリセでトライアンドエラーしたい派は選択階層がやや深いのがめんどいかもしれない。やらなかったけど。ここに限らずウィンドウの表示と遷移がちょっとまったりしているとは感じる。

あとイベント回想もないんだね...

 

・システム

戦闘バランスは取れていないようで取れている。おそらく開発の想定と違う方向で結果的にバランスが取れている可能性がある。

初見ハードでやったからというのもあるが、基本的に敵が1ユニット単位でこちらより強くかつ数が多いのは結構好き。その上でガン待ちを抑止するシステムをあえて搭載されていない(ガン待ち拒否のマップもあるがそれなりに抜け道もある)のは昨今のSRPGらしいんじゃないだろうか。やりたい人は早解きしてねという。あとノックバックとか毒とか炎上とか、「戦闘の副次的に発生するダメージ」が割合ダメージなのがすごくいい。これがあるから一見めちゃくちゃタフなボスもそれなりに狩れる。

物理盾役が低すぎる魔防のせいでまったく盾してないのが致命的で、ぶっちゃけ物防と魔防のバランスがまともなセレノア・アンナ・マクスウェルあたりの生存性が一番高い。高HP+高物防+低魔防+前衛と低HP+低物防+高魔防+後衛のキャラを比較すると生存性はほとんど変わらないレベル。なんなら最大HPが低い分立て直しが楽な後者の方が生かしやすいまである。無敵でとりあえず一回キャンセルが効いたりメディナが猛威を振るう終盤はなおさら。

結局この手のゲームにありがちな「やられる前にやる(倒すか無力化する)」のが強すぎて、敵の攻撃を耐える+ヘイトを取るの考えが全然強くない。エラドールが強い部分の核はむしろ体当たりなのであって、ノックバックを狙って隙間ができて挟撃されても最低限耐えられる(魔法が飛んでこなければ)という立ち回りをしやすいだけと言える。フラナガンもすし詰めガン待ち布陣でも高低差無視と着地点周囲攻撃のおかげで小回りが利きやすいという点での強さでしかない。

せめて能動的に敵のTPを減らす手段があればまだ...これができるのはせいぜいピコレッタのデコイかヒューエットの足止めによるそもそも魔法のレンジに入れないという選択肢しかない。というかメディナに回復時TP回復を乗せるならピコレッタにも攻撃アイテムでTP減少を乗せればよかったのに。敵のほうが多くてこっちはダブルアイテムもない以上バランス取れてるだろうし。

そして耐え続ける戦法が強くない以上、バフが弱い。平たく言うとベネディクトが弱い。効果量か範囲か持続ターンのどれかに秀でていたならばギリギリ使えるのラインで、現状使えない。あるいはHP回復効果が付いてるとかならヒーラーがジーラ一択状態をある程度抑止できたのに。出費をある程度無視するなら手の空いたタイミングで全キャラ自分と隣接にアイテムでバフが乗せられるし、自己バフ系も同様。ユリオはTP供給とバフが同時に出せる上に殴りに行けるわけで、ベネディクトも殴りが普通に強い性能ならまずまず使ったと思う。

あと敵性能の高さをAIのアホさでバランスを取っている節がある。この「頭の悪い」が直線で突っ込んでくるからとか魔法撃つより1ターンTP節約したほうがもっと巻き込めるのにとかそういうスタンダードなアホさではなくて、あからさまに手抜きされているっぽいのが印象が悪い。ガン待ちが強い理由の一つが思いっきり敵布陣から距離を取るとなぜか数ユニット迷走し始めること。あとTPに余裕があっても強スキルを使ってこないこと。テリオールの長距離挑発とかライラの時間停止とか毎ターン最大効率で撃たれるだけでゲームが崩壊するのだけど、どんだけ後に回しても二回は絶対に使ってこないないので内部的に使用回数か激長クールタイムが設定されているらしい。味方になる可能性のあるユニットを抑制するのはともかく、敵限定ユニットはんなことするぐらいならハナから強化するな。

カスタマイズ性という言葉を切り捨てたシステム自体は特にどうとも思わない感じ。後戻りできなくてあーあと思うのはクラスアップとか武器クラスアップぐらいで、それも多少の順序の差だし。レベルもサクサク上がるから編成の段階で悩むけどそれ以前のカスタマイズの部分で悩まないのはやってて楽ではある。そこまでやるなら最初からクラスアップ先のスキルとか強化内容を開示しててもいいんじゃないかなと思ったけど。

ただ実質レベルキャップがあるのはうーん...。二回行動持ってるキャラが強くなりすぎるのはわかるが、なければ常にバフ撒いてるおかげでベネディクトも壁として強くなれた気はする。

とはいえ、全体的に育成の幅がない分編成で工夫しろ、というバランスは概ね取れているようには感じる。挿話でサブイベ戦闘してもいいんじゃないかなとは思ったが。

 

RPGとか天秤システムはさほど。一回も思った以外のところに傾くことはなかった。みんなセレノアの意見聞きすぎ感というか、議場にぽつぽつ座らせるよりはもっと固めておいて議論してる風に置いておけばよかったのに。

ただこれ、好きなキャラと同じところに行こうとする(賛成)だと、そもそも意見言う必要なくて会話量減っちゃうのはなんか微妙だよなあ。

 

BGMあんまり意識しなかったけど音量絞ってるからかも。デフォのVoice・SE・BGMが全部均等な場合BGMを目立たせないような調整になってる気がする。

 

総評

なんだかんだ言ったけど何週かすると思う。定価で買ったらもっと文句を言ってたかもしれない。

結局使用キャラ偏りそうだけどバトルシステム自体はシンプルかつ楽しいので、一日一戦ぐらいのペースでやるとか、そんな感じ。