九月の話をしているので察すると思うが下書きを書いたのは昨月である

 今年はわりと9月に入って少ししただけで気温が下がってきているのが実感できてなんとなくうれしい。元が暑すぎて日照時間が減っただけでそう感じるのだが。

 

 少し前にsteamで有名作にシビア目の長文レビューを書いたら結構いいねが押されてアワードももらってしまってちょっとびっくりした。まあアワードって有り余ってるポイントでいくらでも送れるのはそうなんだけど。

 

 Switch版の初回限定版を購入していたくせに積んでいた十三機兵防衛圏をやった。
 ヴァニラの新作が来たからとかじゃなく、なんとなく始めた矢先に新作の話が出て驚いた。
 そのうち個別記事は書くと思うが、全体的にものすごくいいゲームだと思うと同時に惜しいところが目立つ。
 ストーリーはさすがに凝っていると思うが、元からSF慣れしていると結構先が読めると思う。読めたうえで面白い。カプ厨歓喜の作品ではあるけど日常回とか隙間がないせいで関係の進展早すぎ問題の組み合わせが結構あるのでもったいない。これはオーディンスフィアのときも思ったな。
 STRONGでもあまり苦戦しなかったので適当に縛りプレイしてもいいかも。強化縛りか出撃人数縛りかな。
 とりあえず住礼区をSTRONGでSランク狙いで走る。強化を一極集中した方がいいのは誰の目から見ても明らかだが、あえてまんべんなく強化しつつ。

 

 とある限界集落オンラインクイズアクションゲームで「日本マナークイズ」が出てきて、例の「トイレのノックは二回だから普段のノックは三回しろ」が今更か?今更そんなこと言ってんのか?という話になって気になったので調べた。調べてない。調べた人を調べて引用するだけだ。

www.apriori-eye.com

www.netlorechase.net

平たく言うと日本サービスマナー協会とかその他日本マナーなんとかの主張は以下。

リンクした記事では上記の二点をフェイクとして、外交の場における「プロトコール」は存在するがこれを日常生活に落とし込むことは間違っているし無論その中にノックの回数なんて書いてないと断じている。
このままだとクソキュレーション引用タダ乗り記事なので最新の文明の利器を使う。

さすがに学習データのベースが英語であろうからしっかり西洋文化観点で日本独自マナーに毒されていない回答を返してくれる。優秀だ。特に三つめは聞き方が悪いかと思ったが望む答えが返ってきた。
AIの普及で消える〇〇の職業!とかそういう本読んだことないけどこういう結果を見るとたぶん書いてありそうだなマナー講師。
…なんだか安直にChatGPTを使ったりするのはかえって安っぽい記事になってしまった気がするぞ。

リモート更新

生きている。忙しかった。
リモートという言葉の響きが好き。リモートチャージ。リモートリポジトリ。ラストリモート。リモートワークはそうでもない。
あと別に今回の更新はリモート更新ではない。

思うところがあって、一日の読書量ノルマを500ページに拡張してみることにした。正気の沙汰じゃないことがしてみたくなったのだ。
超えるべきハードルは三つ。金と時間と読むべき本の選定である。青空文庫とかで賄いたい。
Prime Readingで新書とか雑誌とか読んでもいいけど、基本的にそういうのは当然のように面白くないというか、味のついてない生のもやしのような、本当に最低限腹が膨れるみたいなやつでよろしくない。


MHXX
超特殊が全部終わった。特に理由はないが最後まで残ったのは燼滅刃で一番やってて楽しくなかったのも燼滅刃。あとMHヒストリー2を残り10秒くらいでクリアしたり。
片手剣に手を出してストライカー片手の習熟がてらオオナズチの最小金冠を狙う。
そろそろRiseにお引越しの気分になってきた。


ダンジョントラベラーズ2
2-2も買った。DRPGやるの久しぶりだから楽しいというところとUI的にあ~これよろしくないな~というところが相互作用している。
コネットさんがかわいい。

ハードルの高さを分割する

積みゲーがなかなかになってきているので、積極的に手を出し始める。
最近少し考えを変えて、とりあえず色んなゲームを触ってみることにした。
積みゲーが増える要因は「最初にまず触る」ことと「続けてプレイしてクリアする」ことの複合問題なので、まず前者をクリアしていこう。
ゲームを最初に触ることは言わずもがな、消費カロリーが高い。大体のゲームは当然最初に世界観とチュートリアルをぶつけてくるからだ。身体をそのゲームに適応させる必要があるし、読んで聞く時間が長い。さらに、その状態を持続してクリアまで続ける必要があることを考えると気が重い。やる気がなくなる。
「最初にまず触る」のところだけをやることで、そのまま続ける気になればやればいいし、今その気分じゃなければまた置いておけばいい。少なくとも、一度は触れているおかげで積みゲーのリストを見たときに優先度のキューを積み上げやすくなる。時間が経ちすぎるとストーリーを忘れる可能性があるが、せいぜいプロローグ部分までなら飛ばし読みするだけでまた思い出せるだろう。時間と手間の総コストはおそらく大して増えない。

 

Quantum Protocol

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デッキ構築系カードゲーム。全体的に良いが単純に難易度が高い。頭に余裕があるときでないとやれない。

キュビ

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いわゆる倉庫番系パズルゲーム。グラと音楽は安定していてよいものの、ちょっとプレイヤーキャラの挙動が重かったりオブジェクトの判定がシビアだったり。繰り返しプレイするようだとストレスかもしれない。演出のために快適さをある程度抑えている部類で、その面は危うい。

アンリアルライフ

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非戦闘探索系ADV。こういう雰囲気がよさそうなゲームがセールだと際限なく買うので困る。そして大体こういうのは読むのがメインなわけで実質的に積み本と積みゲーの両方からカウントされてしまう。色収差の表現を効かせてくるのでちょっと酔うというか、目がやられるかもしれない。

シャイニング・レゾナンス リフレイン

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王道RPG。たまにはこういうのも摂取したい。声優に特に詳しくないんだけれど、それでも聞いた声がどんどん出てくる…!という面白さがある。ただこういうインディーじゃないタイトルは逆に声がついているのでイベントが面倒という心もある。読み飛ばしはしたくないが、さりとて全部聞くと長い。
色んな所で大人しく最初からリフレインモード(追加要素あり)でやれと書かれているけどオリジナルで始めた。

ドクターマリオ

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あんまり落ちものパズルってやってないんだけど、たまに遊ぶと楽しい。脳トレ細菌撲滅はものすごくやっていたような気がする。曲はCHILLのほうが好み。

ゲームの「何を」評価するのか

人によってゲームの評価軸は異なる。当然ながら。
ストーリーやシステムは当然として、音楽やキャラデザインを重視する人もいる。ゲームのジャンルごとにもそれは異なるし、他の要素とどれだけ調和しているかのバランスもある。
個人的に、そのゲームの何がよかったか、を決定づけるのは、プレイして数年後に思い返してどの要素を一番に思い出すかではないかと思っている。ストーリーがよかったとか、あの瞬間のBGMがよかったとか、キャラの熱演が好きだったとか。
そうしてみると、私がどの要素を重視するか、となると、以下の三要素になる。

  • SE
  • UI
  • エフェクト

 

というか冷静に考えるとこの評価軸って、ものすごくアーケードゲーム的な部分というか、STGを主体的に構成する要素っぽい。ゲーセンはほとんど行ったことがないからアーケードゲームというよりファミコンのレトロゲーなんだけれど。あの時代のゲームはSEとBGMが未分化で、UIとゲーム性もグラフィックとエフェクトも未分化で、それがゲームとしてのひとまとまりさを出していたのだと思う。「ゼビウスのBGMは射撃音と撃破音が差し込まれていて初めて完成する」という人も多いし。それがどんどん整理されて主菜と副菜みたいなメインとサブに分かれていってメインの方が評価されるようになったのになぜか副菜の方だけに執着しているのが私かもしれない。

加点方式か、減点方式か

よく言われがちな指標。
私はゲームに対するストレス耐性がアホほど高い傾向にある(飽きやすくはあるが)。
上記のUI面が悪いゲームには文句を言うが、ゲームバランスがイカれていてもさほど文句を言わない。基本的に加点しまくる。
なのでMHXXの獰猛化とか特殊許可の耐久力も特にどうとも思わずソロでやるし、オストガロアも紅兜も宝纏も黒炎王も嫌いではない。氷海も溶岩島も旧砂漠も許そう。遺跡平原テメーはだめだ。あのゲームで唯一クソモンスだと思っているのはオオナズチぐらいだが、これはデザインが嫌いだからである。過去作で完成していた生態と挙動をダバダバ動く変な生き物にしたから嫌いなのだ。
トライアングルストラテジーも、あれの評価を大きく下げているのはUIがよろしくなさすぎるからである。


そういう観点で、今までプレイした中でよかったゲームを上げていく。

Fate/EXTRA

fate-extra.jp

「コマンドを入力する」それだけで最高に面白いゲームを一本挙げろ、と言われれば絶対にこれ。
fate×電脳空間×デュエル形式という要素を完全に理想のものとして結実させた戦闘UIとSEだと思う。本当に、ただコマンドを選択する、その瞬間だけで楽しい。SEが独特ながらもうるさすぎることもなく、じっくり考えた末の一手の入力も、適当に連打で入れたときも最高に調和している。
取る手が3パターン+αしかない単純さが入力の素直さに直結していて、コマンドをカーソルで選んで入力、ではなくキーを入れつつボタンで即座に決定なのが清々しい。
CCCも決して悪くはないというか正当進化ではある。特にPSP円熟期に出たゲームなので、「歩く場所によって足音が違う」をすごく細かく仕込んでいたのにびっくりした覚えがある。ただゲーム全体の方向性というか、EXTRAが海(進むたびに深くなる)という統一感があったのに対して、CCCはキャラの心象風景なのでそういうサイバーな統一感が失われてしまったのを惜しみつつプレイしていた。
勘違いしないでほしいが、EXTRAの戦闘システムが優れているとは言わない(これもCCCはともかく)。あのバトル形式は雑魚戦でやるには冗長すぎるし、そもそもダンジョンに入る機会が限られているのに一回のミスが死に繋がるし死んでら全部戻されてそのうえボス戦に向けてガッツリ稼ぐのを要求されるのはどうかと思う。ただ、その稼ぎとか、冗長さを含めてあのコマンド入力の素晴らしさが印象に残ったんだと思う。

余談
1の統一感に対して2で雑多な雰囲気になってしまう、というパターンだとアバタールチューナーも同じで、あれも雰囲気で言うと1のほうが好き。

In Other Waters

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比較的最近プレイしたけど、作者が「このゲームはUIがいいよ」って言ってたゲーム(記事)で、事実結構よかったやつ。
基本文章を読むゲームというか、ページの並びを読む側の気分で少しだけ変えられるというか、インタラクティブというか、ちょっと豪華な飛び出る絵本というか。ちょっとしたリソース管理の要素はあるけど、さほどシビアではないのであまり考えなくともよい。
「グラフィックとUIが未分化」なゲームで、「挿絵」の部分を除けばまずシンプルなアイコンとエフェクトのみで表示されている。それをひたすらぽちぽちして未知の海へと潜る。
海なので流れの速いところに差し掛かると音がごうごう鳴ったり、有毒領域に踏み込むとアラートがぎゅんぎゅん鳴り出す。期待した通りの演出が一通り実装されている。
手放しで褒めるかというとちょっと微妙で、拡大縮小とか進路決定のときに中途半端にアナログなのが雰囲気を損ねている部分はある。キーショートカットが多くても面白かったかもしれない。全部パッドでやるSwitch版はまた別の感想がありそう。
ただ、翻訳の質がものすごくよくて、これが確実に世界への没入度を増してくれている。読むゲームにおいて最も重要な部分が全く置き去りにされていない。そういう面で、プレイしているときの安心感というか、世界観の美しさを損なわないでいてくれるのがいい。

Hellsinker.

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やはり欠かせない一作。STGにおける音と演出の融合の極致。
情報過多の極みで一見様お断りだしそもそもメニューの操作すら不明である。屠針丸の配置切り替えと神楽の装備切り替えに自分で気づいた人はえらい。
単にクリアするだけならば、画面右側の表示は一切見る必要すらない。クリアにほぼ関係しないスコア要素しか書いていないからだ。しかし、あると美しい。
かつての最終版が2007年、そこからDL版発売が2019年と時期が開いたにもかかわらずその間に追加された要素が浮いていないのも特筆すべきポイント。チュートリアルの追加、いくつかの要素を可視化・補助する追加UIがもともと存在していた要素と完全に調和している。

杉花粉くたばれッピ

はてなブログでEnterで改行しようとすると<p>タグになってしまってすこぶる不快である。shift+Enterにすればいいのだが、ユーザー側に気を付けることを強要させる作りなので褒められたものではない。
見たままモードでざっくり書いてHTML編集モードで置換するなどの工夫が必要となる。

 

MHXXのモンスターごとの立ち回りなんかをしっかり書いているサイトを結構探しているんだけど、SEOのおかげで個人ブログが出てこない時代でなかなか困っている。ようやく素晴らしいところを見つけた。

穴を掘っては埋める労働

詳細かつ読みやすい。助かりすぎる。今あえて全盛の過ぎ去ったMHXXにおいてここまできっちりとした攻略を仕上げてくれるのが本当にありがたい。特にハンマーの解説がある。

ストライカー太刀やっているんだけど、円月+絶対回避+絶対回避の構成が一番安定している気がする。回避を二枚積むと気刃大回転斬りを無理やりねじ込んでキャンセルする立ち回りがしやすくて楽。もともと白疾風装備使ってるから回避特化しか考えてないんだけど。
そして今更ながら攻略本買いました。ゲームの攻略本買うのなんて何年ぶりだろう…。ネット上だと書いてない情報結構載ってますよレビューがあったので。

 

初めてタコピーを読んだり積みを崩したりした。

Metal Unit

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レビューに書いてあることが概ね正しい。一周目はサクッと遊べるんだけど、それ以上はきつい。
ローカライズが多分機械翻訳に突っ込んだままのやつで、その上で単純にストーリーがかなり超展開のアレなので相乗効果でよろしくない。
ローカライズがちょっと微妙なゲームだと、Jet Lancerも同じ。向こうはそういうもんだと飲み込めるので、その差はどこだろう。元言語の差なのか、会話のノリの違いなのか。
「自分の攻撃エフェクトがうるさすぎて敵の弾が見えない」はあまり嫌いじゃないところ。「エフェクトがうるさい」を性能の一つとして含めて考えれるので、そっちのほうが選択の幅があって面白いと思う。
無敵モードとかの公式チートが用意してあるんだけど別にそれ使っても実績は解除できるのは嬉しい。コレクション要素も多いんだけど、それを全部埋めろとかそういうのが実績化されて「いない」のがユーザビリティとしてはいいところだと思う。

SRPG欲がまだ残っているのでSwitchのメガドライブオンラインでシャイニングフォースを始める。シャイニングシリーズはイクサしかやったことがない。ルンファクも移植してるしあれも移植してくれ。steam版のシャイニングレゾナンスリフレインも買ってはいるが当然ながら積んでいる。
SRPGとしてはさほど難易度が高くない。稼ぎ放題だし、デスペナルティないし、稼がなくても金が余る。再攻撃が完全に運(さもなくばマスク)なのでそのあたりの確率依存の癖は強い気がする。

トライアングルストラテジー四周目を終えて

終わりました。想定バトルに途中から全く手を付けてないので気が向いたらやりましょう。あと挿話も。

 

総評

きっちり四周して思うのは、やはり色んなところに配慮が行き届いていない。
キャラ描写も、世界観の濃さも、UIのフレキシブルさも、BGMの押し出し方も。万遍なく60~70点ぐらいのゲームだな…という印象を脱しきれない。それでも遊びきったのは、ターン制じゃない行動順入れ乱れSRPGの面白さではある。でもそれは枯れた技術というか、昔の資源の流用なんじゃないかな。新しいゲームとして新鮮さを味わわせたいのか、昔日を懐かしみながらプレイさせたいのかどっちつかず。

 

いいところ
  • 戦闘準備が面倒じゃない

一番褒められるところであり、そして奥が深くない欠点との表裏一体。実質的にレベリングの概念が存在しない&カスタマイズの幅が存在しない&アイテムへの依存度が低い。この三点がすっきりしているのでとりあえず戦闘をおっぱじめるのが楽。稼がなくていい。今時のゲームだなって感じ。
戦闘中に依存するリソースも勝手に増えるのでアドリブで動かしてもいいから楽。

  • 戦闘とイベントが切り分けられている

イベントシーン長すぎは長すぎなんだけどイベント→戦闘→イベントの流れが明確なので戦闘終わったから次のイベント30分ぐらいだろうし飯でも食いながら見るか…が成り立つ。ソシャゲとかやってる人は周回の片手間にやりやすいんじゃないかな。

  • マスクパラメータの影響範囲が少ない

コマンドを選ぶときにどの表示値がどこにかかるかがそれなりにはっきりしてるので面倒じゃない。前時代的に事前にこれのときはこれが必要だから…を記憶してなくていいから適当でもいい。
まあバフの上昇値とか技実際に使ってみないと効果範囲わかんなかったりとか高さ補正とかディレイの減少値は雰囲気だけど、「機能していることがわかる」程度に影響力が見えているので悪い印象はない。
欲を言えば状態異常付着率が何に依存してるのかだけは知りたかった。

悪いところ
  • 戦闘中の選択肢の幅が少ない

一部の搦め手に特化したキャラを除けば殴るか回復するかの求められたロールをひたすらこなすことになる。これを助長しているのがフィールドギミックの類の少なさで、地形効果が基本的に薄味だし天候システムはほとんど息してないし敵も結局正面からわーっと突っ込んでくるだけなので寄ってきた敵から殴るもぐら叩きに終始する。敵が大したことしてこないしこっちも大したことできないからとりあえず動かすしかない。あとこのゲームウィンキースパロボなみに確率の数字が表記と違うと思う。

  • UIがクソ

ページ送りがないのがクソだしアクセサリを一括で外せないのがクソだし武器強化画面でステータスが見れないのがクソだし既読スキップがないのがクソだしイベント中に選択肢とかがあると丸ごと飛ばせないのがクソだしRPGパートで段差周りの挙動がクソ。あとパーティ分岐させるのはともかくアクセサリを別分隊にいるやつから剥がせないのは馬鹿か!ピクリマといいスクエアは大型タイトルじゃない新作とかリマスターを新人研修に使わせてるとか言われてたけど*1これは本当にそうかもしれない。
デザイン的な観点でもあまりに味付けがプレーンすぎて面白みがない。全体的に仕様書に書いてある機能しか実装してないみたいな作り。
SRPGってどうやってもカーソルとメニューを触ることが主体になるんだから、そこに手を抜くべきじゃない。

  • キャラと世界観が薄味

前結構書いたからもういいけどやっぱキャラの関連性がスカスカすぎる。相関図書いたらキャラ数に反して線少なすぎになると思う。ウォルホート家の烏合の衆っぷりが目立つ。
それで結局君ら何日でどれくらいの距離行軍してんのよ。

  • 信念システムが空気

一周目の時点で天秤は思ったところに傾いたし二周目半ばでもう形骸化してたよこれ。会話見たいから選択肢はいろいろ選ぶけどピローンMoral + 10とかもうどうでもいいな…って感じ。三周目ともなると溜まってどうするんだこんなもんとしか言えん。無為に溜まり続ける使い道のないパラメータって結構ストレスなんですよ。これは無駄に演出もあるから。

  • BGMの使い方が悪い

BGMそのものは文句のつけようがない。
戦闘シーンでのBGMの使い回しがくどすぎて、またその曲か...になる。決め曲はあるんだけど、本当に重要なところにしか使わないせいで汎用曲の使い回しが凄い。周回が前提のゲームでこれはきつい。
ランダムエンカウントがある分とコンポーザーがいっぱいいるっていうのを込みにしてもFFTすげえ曲多かったんだな…と思う。

*1:[要出典]

「三体」のレビューをレビューする

読書メーターには共読という機能があって、自分が読んだ本に対する新しいレビューがタイムライン形式で見れるようになっている。根本的に読書メーターのレビューは255文字しか書けねえわブロックしたユーザーのレビューがそのまま流れてくるのでなんのためのブロックかわからないが、面白くはある。地雷を踏んでもいいように警戒防御を固めてから眺めてみるのは悪くない。ユーザースタイルシートを駆使して不可視にするのも無理ではないし。
当然ながら話題の本のレビューが洪水のように流れてくるのだが、ひとつ気になるシリーズへのレビューがある。

「三体」のレビューの潮流

細かい説明は省くが、「三体」シリーズは世界的に売れたSF小説シリーズであり、日本でもそこそこ売れている。全五巻。厚い。
どの本でも多かれ少なかれ賛否があるが、流れてくるレビューの総数が多いのでここに一種の傾向があることに気付いた。

  • めっちゃ面白い
    三体はSF小説の中でもかなり理屈をこねまわしているほうの作品なので、わりと肯定的なレビューの中に「難しかったけど面白かったです」「頭がついていってないけどスケールがゴイスー」「SF初めて読んだけど難しすぎでは?」*1という意見が大多数を占める。
    これを見ると実は、三体を面白いと評価している層は「それなりに本は読み慣れているけどSFに手を出していない人たち」だったりする。レビューからユーザーページに飛んでみるとSF本の登録がほとんどない場合が多い。*2
    SF的設定に戸惑いつつ読書の経験値は結構あるので頑張ってついていく。そうすると世界観の大きさやドラマの面白さに到達できる。ということだろう。これらの人たちは新しいジャンルを開拓できたかもしれない。

  • まあまあ面白い・普通
    中庸的あるいは1レビューのなかに賛否含める形で書く人が多い。そして、「普段SFを読んでいる層」が最も多いのはここに見える。私もここ。
    三体はよくスケール感の大きさを推されていて、実際その側面は強いがそれだけではない。SFに触れている人ほど、三体のスケールの大きさがそうでもないことには気付くだろう。SF小説、雑に宇宙とかぶっ壊しがちである。三体は宇宙の壊し方にすごく凝っているのは事実だが、宇宙がぶっ壊れるのはSF的にはそこまでレアではない。単に華文SFという物珍しさに釣られて読んだ人も多そうだ。
    あと、(個人の感想です)だが、SF小説読みは言うほど真面目にSFの仕組みを読んでいない。読みやすそうなところだけ真面目に読みがちである。なので、全五巻のボリューム自体はそこそこだとは思うが、読み始めるとあっさり終わってしまう。言ってしまえば適当に読むので、襲い来る怒涛のSFギミックに作者の思い通りに振り回される読者に比べて少し冷めている。一歩引いたところから展開を俯瞰したりキャラ造形の部分に集中するので、そこの好みが大きく反映されているというところか。

  • つまらない。わからん
    単純に面倒な設定の壁に阻まれてドラマ的な面白さに到達できなかった人か、逆にSF部分が超えられたけど別にドラマ部分が面白くなかった人か、SFの設定的な部分が気に入らない人のどれか。最後のパターンを除けば比較的短文化しがちである。これは三体に限らず、他の作品でも否定的なレビューは短文になる傾向がある。

スターウォーズなどのようなわかりやすいスペクタクルさを持ったSF小説ではないにもかかわらず、三体はある程度の知名度を獲得した。一般には浸透するほどではないが*3、本読みの中に存在するジャンルの仕切りをある程度飛び越えることに成功している。その結果がSF経験値を持つ人とそうでない人のレビューという形で可視化されて、少し面白い。

やる気のある人ならスクレイピングとかで統計できるかもしれない。やってどうするかと言われると、見て楽しむくらいしかなさそうなんだけど。「本をおすすめするAI」なんかを個人や小さめの団体で作るような応用には生かせるかもしれない。

 

余談

当たり前だが、「レビューは書こうと思わなければ書かない」ので、ある程度その傾向にバイアスがかかっている。「面白かった」の意見が5割、「つまらなかった」の意見が3割、「まあまあ」が2割ぐらいになる。中庸は圧縮されやすい。特に長いシリーズものはより肯定的な意見が強くなる。ただし、読書メーターはレビューのためにレビューを書く、つまり読んだ本全部にレビューを付ける人がそれなりにいるようなのでバランスが異なるかもしれない。

*1:(意訳)

*2:私は「ソラリス」「雪風」あたりの有名どころを読書記録しているので、他人のページにアクセスしてレビューされていた場合共読としてピックアップ表示されるのでそこでもわかりやすい。

*3:往々にして特定ジャンル内での「これめっちゃ流行ってるよ!」は世間一般には大して流行っていない。小学校の1クラスで流行った遊びがせいぜい同じ学年にしか波及しないようなものだ。