トライアングルストラテジー四周目を終えて

終わりました。想定バトルに途中から全く手を付けてないので気が向いたらやりましょう。あと挿話も。

 

総評

きっちり四周して思うのは、やはり色んなところに配慮が行き届いていない。
キャラ描写も、世界観の濃さも、UIのフレキシブルさも、BGMの押し出し方も。万遍なく60~70点ぐらいのゲームだな…という印象を脱しきれない。それでも遊びきったのは、ターン制じゃない行動順入れ乱れSRPGの面白さではある。でもそれは枯れた技術というか、昔の資源の流用なんじゃないかな。新しいゲームとして新鮮さを味わわせたいのか、昔日を懐かしみながらプレイさせたいのかどっちつかず。

 

いいところ
  • 戦闘準備が面倒じゃない

一番褒められるところであり、そして奥が深くない欠点との表裏一体。実質的にレベリングの概念が存在しない&カスタマイズの幅が存在しない&アイテムへの依存度が低い。この三点がすっきりしているのでとりあえず戦闘をおっぱじめるのが楽。稼がなくていい。今時のゲームだなって感じ。
戦闘中に依存するリソースも勝手に増えるのでアドリブで動かしてもいいから楽。

  • 戦闘とイベントが切り分けられている

イベントシーン長すぎは長すぎなんだけどイベント→戦闘→イベントの流れが明確なので戦闘終わったから次のイベント30分ぐらいだろうし飯でも食いながら見るか…が成り立つ。ソシャゲとかやってる人は周回の片手間にやりやすいんじゃないかな。

  • マスクパラメータの影響範囲が少ない

コマンドを選ぶときにどの表示値がどこにかかるかがそれなりにはっきりしてるので面倒じゃない。前時代的に事前にこれのときはこれが必要だから…を記憶してなくていいから適当でもいい。
まあバフの上昇値とか技実際に使ってみないと効果範囲わかんなかったりとか高さ補正とかディレイの減少値は雰囲気だけど、「機能していることがわかる」程度に影響力が見えているので悪い印象はない。
欲を言えば状態異常付着率が何に依存してるのかだけは知りたかった。

悪いところ
  • 戦闘中の選択肢の幅が少ない

一部の搦め手に特化したキャラを除けば殴るか回復するかの求められたロールをひたすらこなすことになる。これを助長しているのがフィールドギミックの類の少なさで、地形効果が基本的に薄味だし天候システムはほとんど息してないし敵も結局正面からわーっと突っ込んでくるだけなので寄ってきた敵から殴るもぐら叩きに終始する。敵が大したことしてこないしこっちも大したことできないからとりあえず動かすしかない。あとこのゲームウィンキースパロボなみに確率の数字が表記と違うと思う。

  • UIがクソ

ページ送りがないのがクソだしアクセサリを一括で外せないのがクソだし武器強化画面でステータスが見れないのがクソだし既読スキップがないのがクソだしイベント中に選択肢とかがあると丸ごと飛ばせないのがクソだしRPGパートで段差周りの挙動がクソ。あとパーティ分岐させるのはともかくアクセサリを別分隊にいるやつから剥がせないのは馬鹿か!ピクリマといいスクエアは大型タイトルじゃない新作とかリマスターを新人研修に使わせてるとか言われてたけど*1これは本当にそうかもしれない。
デザイン的な観点でもあまりに味付けがプレーンすぎて面白みがない。全体的に仕様書に書いてある機能しか実装してないみたいな作り。
SRPGってどうやってもカーソルとメニューを触ることが主体になるんだから、そこに手を抜くべきじゃない。

  • キャラと世界観が薄味

前結構書いたからもういいけどやっぱキャラの関連性がスカスカすぎる。相関図書いたらキャラ数に反して線少なすぎになると思う。ウォルホート家の烏合の衆っぷりが目立つ。
それで結局君ら何日でどれくらいの距離行軍してんのよ。

  • 信念システムが空気

一周目の時点で天秤は思ったところに傾いたし二周目半ばでもう形骸化してたよこれ。会話見たいから選択肢はいろいろ選ぶけどピローンMoral + 10とかもうどうでもいいな…って感じ。三周目ともなると溜まってどうするんだこんなもんとしか言えん。無為に溜まり続ける使い道のないパラメータって結構ストレスなんですよ。これは無駄に演出もあるから。

  • BGMの使い方が悪い

BGMそのものは文句のつけようがない。
戦闘シーンでのBGMの使い回しがくどすぎて、またその曲か...になる。決め曲はあるんだけど、本当に重要なところにしか使わないせいで汎用曲の使い回しが凄い。周回が前提のゲームでこれはきつい。
ランダムエンカウントがある分とコンポーザーがいっぱいいるっていうのを込みにしてもFFTすげえ曲多かったんだな…と思う。

*1:[要出典]